過去ログ
女子相撲大会情景 二年生・佐藤希 対 一年生・雨宮恵子(1/3) sora - 2023/08/13(Sun) 01:07 No.3209
連投ですみません。むりじさんの『女子相撲大会』で勝手に妄想してしまった三次創作です。
-----------------------------------------------
「んっ……く、あっ!!」
ぞくぞくと、お尻から頭まで怖気が這い上がってくるような感覚がわたしを満たす。
開かされた腿の内側がびくびく震えて、変なところがひくつくのを感じる。
ぬるりと生暖かい液体がお尻を伝う感触があった。
(もういやだ……こんな恥ずかしいこと)
今すぐここから逃げ出したかったけれど、そんなことは許されない。
わたしたち女子はこの学園で、ただひたすらに耐え忍ぶしかないんだ。
そう思えば思うほど、身体の中が熱くなるみたいだった。
「おっ、雨宮もイったか?」
「わかんないなー、もっと派手に潮噴いてくれなきゃ」
「恵子ちゃん、頑張れー♪ 希ちゃんはちゃんと潮撒きできたぞー?」
男子たちが囃したてる声が聞こえる。
わたしは必死に唇を噛んで、こみ上げてくる何かを抑えつけた。
今日……唐突にわたしたちに告げられたのは、体育の授業の延長で女子同士の相撲大会を開催するということだった。
もちろん、女子の賛否なんか考慮されない。わたしたちは半ば強制的に参加させられて、こうして校庭の土俵に上げられてる。
まわしどころか、正々堂々と戦うという名目の元に衣服の一つすら身につけることを許されないまま……。
男子生徒は一年生から三年生まで観客として周りを取り囲んで、わたしたちの無様な姿を眺めながら楽しんでいた。
「恵子ちゃん、仕切り直しだ。立ち合いの前に、土俵を女の潮によって清めること。これが聖女学園の相撲のしきたりだって、一年生でも分かってるだろ?」
行司役の三年生男子が、にやにやと笑いながらわたしのお尻をぺちぺち叩く。こんな屈辱的なルール、聞いたことがない。
けれど反論するわけにもいかず、わたしは無言のまま小さくうなずいてもう一度脚を開いた。
けらけらと響く笑い声に耳を塞ぐこともできないまま、あそこに指を添える。そうして、ゆっくりと割れ目を広げていく。
「んっ……ふぅっ……!」
お腹の奥から熱いものがこみ上げてくる感覚。それを必死に抑え込むようにして、少しずつ指を動かす。ぴちゃり、くちゅりと聞きたくない水音が響き始める。
自分の身体なのに、自分でコントロールできない。一体、今日何度目……?
「ほらほら、もっと広げないと見えないよ」
囃すような声と共にお尻を叩かれる。その刺激で、また奥の方から何かが溢れ出しそうになる。
悔しさと恥ずかしさに身が震えても、指を止めるわけにはいかない。
(……佐藤先輩)
顔を上げれば、目の前では対戦相手の二年生、佐藤希先輩が同じようにこの行為を強いられていた。
先輩も顔を真っ赤にして、唇を噛みながら大切な場所を自分で貶めている。わたしがやり直しになってしまったことで、もう一度一緒に儀式を行わないといけなくなっているんだ。
(ごめんなさい、佐藤先輩……)
今度こそ失敗しないようにと気を引き締めるけれど、そもそもどうやったらあの卑猥なこと……潮噴き、というものができるのかが分からない。そんなわたしを嘲笑うように、行司役は言った。
「しょうがないなあ。お利口さんなのに、女相撲もちゃんとできないんだから。ほら、そんなにすぐにイかないで、何回も我慢するんだよ。そうした方が、気持ちよくなれるのは知ってるよね?」
行司役の言葉に、男子生徒の何人かが笑う。わたしは俯いたまま、黙ってうなずくしかなかった。
(そんなこと……知らない)
知りたくもない。けれど、ここで反抗しても意味はないんだ。
「んっ……」
再び指を動かし始める。くちゅりくちゅりと小さな音を立てて、そこが潤っていくのが分かる。
「あはは、いいぞー」
「早く潮噴きしてくれよー」
男子たちが囃したてる声が聞こえる。女性の先生が、わたしと佐藤先輩の周りを歩きながらパシャリパシャリと写真を撮っていく。
胸や、お尻や、大きく開いた脚の間に機材を近づけるようにして……。
「あっ……くぅっ!」
「こ、こんなのっ……!」
身体が震えて、太腿をぬらぬらとしたものが垂れ落ちていく。
わたし、こんなにいやらしくない。これは変な薬のせいよ。今日何度も飲まされた水に入ってるの、わたし知っているんだから。
そう言い聞かせても、身体の奥に灯ったロウソクのような熱は消える気配なんてない。わたしをじりじりと焼いていく。
「はぁ、はぁ……んぅ……!」
大丈夫よ、恵子ちゃん。ゆっくり。わたしたちなら、きっとできるから。
佐藤先輩の声が届いたような気がした。いいえ、大会中は無用なことを喋るのを禁じられているのだから、それは声ではないわ。先輩は、視線だけで優しく励ましてくれている……。
「くぅ……んっ!」
また、あの感覚が体を満たしそうになる。だけど、ここで止めたらだめ。
し、潮を噴くには、もっと深く、おかしくならないと…。
「あぐっ!?」
その時、下半身に痛みが走った。
「ほらほら、しっかりしないとお仕置きだよ?」
行司役の三年生男子が、わたしのお尻をつねったの。
「いっ! ああ……ひぃん……!!」
思わず声が出る。恥ずかしい声だった。
「お尻もヒクついてるね。そろそろ限界かな?」
「い、いやっ……!」
お尻をつねりながら、行司役の男子が言う。わたしはいやいやと首を振るけど、本当はもう自分がどれだけ恥ずかしいことになっているか分かっていた。
お腹の奥がきゅっと疼いて、ぞくぞくとこみ上げてくる熱い感覚。それが何なのか、分からないほど子供じゃない。
子供じゃなく……させられた。この学園に。
(こんなの……)
わたしはぎゅっと目を瞑って、お腹に力を入れた。
それから幾度目か、頬を伝った汗の雫が土俵に落ちた後。
「ふっ……くっ!」
ぷしゃ、と音を立ててあそこから透明な液体が噴き出した。それと同時に、頭がくらくらするような感覚が駆け巡って。
全身から力が抜けていく。膝から崩れ落ちそうになりながら、それでもわたしは必死に耐えた。
「あはは、はしたなく出したねえ」
行司役は、そこでようやくつねるのをやめて、わたしのお尻をぺしりと叩いた。
悔しさと恥ずかしさで涙が出そうになっちゃう。けれど、泣いたところでどうにもならないことは分かってる。
佐藤先輩も、同じように二回目の潮撒きが終わったみたいで荒い息をしてる。だけど、こんなのは立ち合い前の儀式でしかない。本当に恥ずかしいのは、ここから……。
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「んっ……く、あっ!!」
ぞくぞくと、お尻から頭まで怖気が這い上がってくるような感覚がわたしを満たす。
開かされた腿の内側がびくびく震えて、変なところがひくつくのを感じる。
ぬるりと生暖かい液体がお尻を伝う感触があった。
(もういやだ……こんな恥ずかしいこと)
今すぐここから逃げ出したかったけれど、そんなことは許されない。
わたしたち女子はこの学園で、ただひたすらに耐え忍ぶしかないんだ。
そう思えば思うほど、身体の中が熱くなるみたいだった。
「おっ、雨宮もイったか?」
「わかんないなー、もっと派手に潮噴いてくれなきゃ」
「恵子ちゃん、頑張れー♪ 希ちゃんはちゃんと潮撒きできたぞー?」
男子たちが囃したてる声が聞こえる。
わたしは必死に唇を噛んで、こみ上げてくる何かを抑えつけた。
今日……唐突にわたしたちに告げられたのは、体育の授業の延長で女子同士の相撲大会を開催するということだった。
もちろん、女子の賛否なんか考慮されない。わたしたちは半ば強制的に参加させられて、こうして校庭の土俵に上げられてる。
まわしどころか、正々堂々と戦うという名目の元に衣服の一つすら身につけることを許されないまま……。
男子生徒は一年生から三年生まで観客として周りを取り囲んで、わたしたちの無様な姿を眺めながら楽しんでいた。
「恵子ちゃん、仕切り直しだ。立ち合いの前に、土俵を女の潮によって清めること。これが聖女学園の相撲のしきたりだって、一年生でも分かってるだろ?」
行司役の三年生男子が、にやにやと笑いながらわたしのお尻をぺちぺち叩く。こんな屈辱的なルール、聞いたことがない。
けれど反論するわけにもいかず、わたしは無言のまま小さくうなずいてもう一度脚を開いた。
けらけらと響く笑い声に耳を塞ぐこともできないまま、あそこに指を添える。そうして、ゆっくりと割れ目を広げていく。
「んっ……ふぅっ……!」
お腹の奥から熱いものがこみ上げてくる感覚。それを必死に抑え込むようにして、少しずつ指を動かす。ぴちゃり、くちゅりと聞きたくない水音が響き始める。
自分の身体なのに、自分でコントロールできない。一体、今日何度目……?
「ほらほら、もっと広げないと見えないよ」
囃すような声と共にお尻を叩かれる。その刺激で、また奥の方から何かが溢れ出しそうになる。
悔しさと恥ずかしさに身が震えても、指を止めるわけにはいかない。
(……佐藤先輩)
顔を上げれば、目の前では対戦相手の二年生、佐藤希先輩が同じようにこの行為を強いられていた。
先輩も顔を真っ赤にして、唇を噛みながら大切な場所を自分で貶めている。わたしがやり直しになってしまったことで、もう一度一緒に儀式を行わないといけなくなっているんだ。
(ごめんなさい、佐藤先輩……)
今度こそ失敗しないようにと気を引き締めるけれど、そもそもどうやったらあの卑猥なこと……潮噴き、というものができるのかが分からない。そんなわたしを嘲笑うように、行司役は言った。
「しょうがないなあ。お利口さんなのに、女相撲もちゃんとできないんだから。ほら、そんなにすぐにイかないで、何回も我慢するんだよ。そうした方が、気持ちよくなれるのは知ってるよね?」
行司役の言葉に、男子生徒の何人かが笑う。わたしは俯いたまま、黙ってうなずくしかなかった。
(そんなこと……知らない)
知りたくもない。けれど、ここで反抗しても意味はないんだ。
「んっ……」
再び指を動かし始める。くちゅりくちゅりと小さな音を立てて、そこが潤っていくのが分かる。
「あはは、いいぞー」
「早く潮噴きしてくれよー」
男子たちが囃したてる声が聞こえる。女性の先生が、わたしと佐藤先輩の周りを歩きながらパシャリパシャリと写真を撮っていく。
胸や、お尻や、大きく開いた脚の間に機材を近づけるようにして……。
「あっ……くぅっ!」
「こ、こんなのっ……!」
身体が震えて、太腿をぬらぬらとしたものが垂れ落ちていく。
わたし、こんなにいやらしくない。これは変な薬のせいよ。今日何度も飲まされた水に入ってるの、わたし知っているんだから。
そう言い聞かせても、身体の奥に灯ったロウソクのような熱は消える気配なんてない。わたしをじりじりと焼いていく。
「はぁ、はぁ……んぅ……!」
大丈夫よ、恵子ちゃん。ゆっくり。わたしたちなら、きっとできるから。
佐藤先輩の声が届いたような気がした。いいえ、大会中は無用なことを喋るのを禁じられているのだから、それは声ではないわ。先輩は、視線だけで優しく励ましてくれている……。
「くぅ……んっ!」
また、あの感覚が体を満たしそうになる。だけど、ここで止めたらだめ。
し、潮を噴くには、もっと深く、おかしくならないと…。
「あぐっ!?」
その時、下半身に痛みが走った。
「ほらほら、しっかりしないとお仕置きだよ?」
行司役の三年生男子が、わたしのお尻をつねったの。
「いっ! ああ……ひぃん……!!」
思わず声が出る。恥ずかしい声だった。
「お尻もヒクついてるね。そろそろ限界かな?」
「い、いやっ……!」
お尻をつねりながら、行司役の男子が言う。わたしはいやいやと首を振るけど、本当はもう自分がどれだけ恥ずかしいことになっているか分かっていた。
お腹の奥がきゅっと疼いて、ぞくぞくとこみ上げてくる熱い感覚。それが何なのか、分からないほど子供じゃない。
子供じゃなく……させられた。この学園に。
(こんなの……)
わたしはぎゅっと目を瞑って、お腹に力を入れた。
それから幾度目か、頬を伝った汗の雫が土俵に落ちた後。
「ふっ……くっ!」
ぷしゃ、と音を立ててあそこから透明な液体が噴き出した。それと同時に、頭がくらくらするような感覚が駆け巡って。
全身から力が抜けていく。膝から崩れ落ちそうになりながら、それでもわたしは必死に耐えた。
「あはは、はしたなく出したねえ」
行司役は、そこでようやくつねるのをやめて、わたしのお尻をぺしりと叩いた。
悔しさと恥ずかしさで涙が出そうになっちゃう。けれど、泣いたところでどうにもならないことは分かってる。
佐藤先輩も、同じように二回目の潮撒きが終わったみたいで荒い息をしてる。だけど、こんなのは立ち合い前の儀式でしかない。本当に恥ずかしいのは、ここから……。
むりじさんとみゅうさんへ sora - 2023/08/12(Sat) 20:24 No.3208
> むりじさん
キレイな作品なんて、過分な誉め言葉ですね(*・_・*) ありがとうございます!
このしばらく後、乃梨香ちゃんの『壮行会』に繋がるのかもしれないですね(笑)
> みゅうさん
いつもエッチなアイディアをありがとうございます。
結衣香ちゃんの公約、私の話ではこうさせていただきましたが、かつてみゅうさんが投稿していた
「学園敷地内のショッピングモールで使用可能な半額券5セット、食事メニュー1コ分の無料券5セットを、生徒全員に配布する。」
というのも彼女らしくて素敵でしたね!
キレイな作品なんて、過分な誉め言葉ですね(*・_・*) ありがとうございます!
このしばらく後、乃梨香ちゃんの『壮行会』に繋がるのかもしれないですね(笑)
> みゅうさん
いつもエッチなアイディアをありがとうございます。
結衣香ちゃんの公約、私の話ではこうさせていただきましたが、かつてみゅうさんが投稿していた
「学園敷地内のショッピングモールで使用可能な半額券5セット、食事メニュー1コ分の無料券5セットを、生徒全員に配布する。」
というのも彼女らしくて素敵でしたね!
選挙後の妄想と、むりじさんへ みゅう - 2023/08/12(Sat) 15:26 No.3207
「『聖女学園の選挙体験』選挙の翌朝について」をむりじさんから投稿していただいた時から月日がたちますね。
真帆ちゃんが考えた公約「男子の顔を見ると、絶頂に達してしまう催眠」を使用して
オシッコを我慢している結衣香ちゃんを辱める内容は、とても興奮しました!
この作品は今でも自分にとって宝物です。
結衣香ちゃん・優紀子ちゃん・亜美ちゃんの「公約なし」は学校行事に対しての明確な反乱ですね!
特に最上級生、そして手本となる生徒会長もですからね。
「公約なし」は選挙違反でしょう。
男子がそれぞれの学年で1個、合計3個分公約(罰則)を考えてもらいましょうか。
当選者10人にも3日間、服装は私服で追加の3つの公約を実施してもらいましょう。
3年生が多数違反したことで、3年担任の理沙先生にも連帯責任があるかもしれませんね。
残りの落選者2人は、2年生で真由美ちゃんか希ちゃん、1年生で恵子ちゃんかソフィちゃんあたりでしょうか。
結衣香ちゃん・優紀子ちゃん・亜美ちゃんにもどんな懲罰がくだるのでしょうか。
下剤を飲ませてアナルストッパーで長時間排泄禁止、痒み薬を乳首に塗って触れない、連続オナニー催眠、
オシッコは1日寝る前に1回のみ、足裏激痛マッサージと脇くすぐり、媚薬電マ、電気や3点責め、お尻たたき、機械姦など。
どんなに強力な意思があろうとも、耐えられない罰が良いですね。
是非むりじさんに、soraさんの続きを投稿していただきたいと願っています!!
好きにイジメてあげてください。
真帆ちゃんが考えた公約「男子の顔を見ると、絶頂に達してしまう催眠」を使用して
オシッコを我慢している結衣香ちゃんを辱める内容は、とても興奮しました!
この作品は今でも自分にとって宝物です。
結衣香ちゃん・優紀子ちゃん・亜美ちゃんの「公約なし」は学校行事に対しての明確な反乱ですね!
特に最上級生、そして手本となる生徒会長もですからね。
「公約なし」は選挙違反でしょう。
男子がそれぞれの学年で1個、合計3個分公約(罰則)を考えてもらいましょうか。
当選者10人にも3日間、服装は私服で追加の3つの公約を実施してもらいましょう。
3年生が多数違反したことで、3年担任の理沙先生にも連帯責任があるかもしれませんね。
残りの落選者2人は、2年生で真由美ちゃんか希ちゃん、1年生で恵子ちゃんかソフィちゃんあたりでしょうか。
結衣香ちゃん・優紀子ちゃん・亜美ちゃんにもどんな懲罰がくだるのでしょうか。
下剤を飲ませてアナルストッパーで長時間排泄禁止、痒み薬を乳首に塗って触れない、連続オナニー催眠、
オシッコは1日寝る前に1回のみ、足裏激痛マッサージと脇くすぐり、媚薬電マ、電気や3点責め、お尻たたき、機械姦など。
どんなに強力な意思があろうとも、耐えられない罰が良いですね。
是非むりじさんに、soraさんの続きを投稿していただきたいと願っています!!
好きにイジメてあげてください。
soraさんへ みゅう - 2023/08/12(Sat) 15:24 No.3206
「彼女たちの『選挙体験』」の短編エピソードどうもありがとうございます。
まさか昔の案の内容を投稿してくれるなんて嬉しいです。
過去ログが2021年11月ですから約2年もたつのですね。
すっかり内容を忘れてしまっていたので、自分の投稿を読みなおしました(笑)
各学年の女子5人中2人が小選挙区で当選し、比例で追加して4人、合計10人が当選(1週間普通の学園生活が送れる。)
5名の落選者は10個の公約(罰則)を一週間以上実施する。
(落選者が何度もやぶってしまう公約を考えた当選者は、本人自身も実施することになる。)
まさか「公約(罰則)」を書かないとは考えてもみませんでした!
結衣香ちゃんだけでなく、優紀子ちゃんと亜美ちゃんまでもとは。
「私たちの学年で落ちるのは結衣香と優紀子、公約が出る前から男子たちは決めてる。」とは納得ですね。
自分も2人は落選させたいなと思ってました(笑)
亜美ちゃんは優紀子ちゃんの心意をきいてしまって、葛藤しながらもあわせてしまった感じでしょうか。
当選確実そうな亜美ちゃんが落選するなんてことになるとは驚きです。
真帆ちゃんの行動と、乃梨香ちゃんの考え方もアスリートって感じで良いですね。
soraさんの各キャラの内面描写は、一人一人の存在を強く表現していてすばらしいです。
まさか昔の案の内容を投稿してくれるなんて嬉しいです。
過去ログが2021年11月ですから約2年もたつのですね。
すっかり内容を忘れてしまっていたので、自分の投稿を読みなおしました(笑)
各学年の女子5人中2人が小選挙区で当選し、比例で追加して4人、合計10人が当選(1週間普通の学園生活が送れる。)
5名の落選者は10個の公約(罰則)を一週間以上実施する。
(落選者が何度もやぶってしまう公約を考えた当選者は、本人自身も実施することになる。)
まさか「公約(罰則)」を書かないとは考えてもみませんでした!
結衣香ちゃんだけでなく、優紀子ちゃんと亜美ちゃんまでもとは。
「私たちの学年で落ちるのは結衣香と優紀子、公約が出る前から男子たちは決めてる。」とは納得ですね。
自分も2人は落選させたいなと思ってました(笑)
亜美ちゃんは優紀子ちゃんの心意をきいてしまって、葛藤しながらもあわせてしまった感じでしょうか。
当選確実そうな亜美ちゃんが落選するなんてことになるとは驚きです。
真帆ちゃんの行動と、乃梨香ちゃんの考え方もアスリートって感じで良いですね。
soraさんの各キャラの内面描写は、一人一人の存在を強く表現していてすばらしいです。
彼女たちの『選挙体験』の感想 むりじ - 2023/08/12(Sat) 00:34 No.3205
彼女たちの『選挙体験』読ませていただきました。
真帆ちゃんの葛藤、そして乃梨香ちゃんの思惑がよく描かれているキレイな作品だと思います。
さすがはsoraさん。エロいことしか考えれない私とは一味も二味も違う良作です。
真帆ちゃんの葛藤、そして乃梨香ちゃんの思惑がよく描かれているキレイな作品だと思います。
さすがはsoraさん。エロいことしか考えれない私とは一味も二味も違う良作です。
Re:[3203] [3202] [3201] 彼女たちの『選挙体験』 ね - 2023/08/10(Thu) 15:47 No.3204
>soraさん
乃梨香ちゃんはサブストーリーや投稿作品だと結衣香ちゃんの友人で協力者的な立ち位置が多いですが
確かに陸上競技の成果を一番に考えてる可能性ありますね
活躍して奨学金を貰いスポーツ名門高校進学考えてるかも
でも結局は聖女高校陸上部と聖女体育大学に進学して
聖女学園グループの体育教師二とかありえそうですが
乃梨香ちゃんはサブストーリーや投稿作品だと結衣香ちゃんの友人で協力者的な立ち位置が多いですが
確かに陸上競技の成果を一番に考えてる可能性ありますね
活躍して奨学金を貰いスポーツ名門高校進学考えてるかも
でも結局は聖女高校陸上部と聖女体育大学に進学して
聖女学園グループの体育教師二とかありえそうですが
Re:[3202] [3201] 彼女たちの『選挙体験』 sora - 2023/08/10(Thu) 10:17 No.3203
> ね さん
ありがとうございます。
何かと目立つ結衣香ちゃん、強みと弱みの両輪がありそうな優紀子ちゃん、特殊な立ち位置と考えの亜美ちゃん、可憐な印象の真帆ちゃんと比べると、一番ニュートラルでどちらにでも動けるのが乃梨香ちゃんなのではないかという考察を(勝手に)組み立てた結果できてしまったものでした。
……まあ、乃梨香ちゃんはなにせ「本編で台詞が一個もない」ので、完全なる妄想なんですが^q^
(というか、もしかすると魔法の鍵が始まって以来ないのでは……? ロックさん、乃梨香ちゃんのお話もなにとぞ~!)
ありがとうございます。
何かと目立つ結衣香ちゃん、強みと弱みの両輪がありそうな優紀子ちゃん、特殊な立ち位置と考えの亜美ちゃん、可憐な印象の真帆ちゃんと比べると、一番ニュートラルでどちらにでも動けるのが乃梨香ちゃんなのではないかという考察を(勝手に)組み立てた結果できてしまったものでした。
……まあ、乃梨香ちゃんはなにせ「本編で台詞が一個もない」ので、完全なる妄想なんですが^q^
(というか、もしかすると魔法の鍵が始まって以来ないのでは……? ロックさん、乃梨香ちゃんのお話もなにとぞ~!)
Re:[3201] 彼女たちの『選挙体験』 ね - 2023/08/09(Wed) 09:14 No.3202
これまでほとんど目立つこと無かった真帆ちゃんと
いつもと違い冷静で冷めた目で見ている乃梨香ちゃんのお話新鮮でした
他の落選者は
希、真由美、恵子、ソフィ
その辺りかな
いつもと違い冷静で冷めた目で見ている乃梨香ちゃんのお話新鮮でした
他の落選者は
希、真由美、恵子、ソフィ
その辺りかな
彼女たちの『選挙体験』(3/3) sora - 2023/08/08(Tue) 21:39 No.3201
そこにあったのは、先ほどまでの穏やかな雰囲気とは正反対の、どこか陰惨なものを含んだ瞳。
そして、再び紡がれた言葉もまた、冷たく鋭いものだった。
まるで氷の棘のように。
「私も、真帆ちゃんと同じだよ。この選挙体験で落選者がどうなるかなんて考えないで、男子が喜ぶような酷い公約を出した」
「……ど、どうして? どうしてそんなこと」
「仕方ないよね、イベントを台無しにしたらもっと酷いことになるし。それに、この選挙は出来レースだよ。私たちの学年から落ちるのは結衣香と優紀子、公約が出る前から男子たちは決めてる。だから亜美ちゃんも含めて、私たち以外の3人はああいう提出の仕方をしたんだ」
冷徹な言葉に愕然とする真帆を置き去りにし、乃梨香は一方的に話を続ける。
「真帆ちゃんも、本当は分かってるんでしょ? どうせ、生徒からのお願いなんて受け入れられない。共倒れになるより、せめて当選者は心と体をリフレッシュしながら、落選した子のサポートに回った方がマシだって」
「……それは」
ずきり、と氷の棘が真帆の胸に刺さる。
確かに、乃梨香の言う通りだろう。教師も、男子も、真帆がどんなに必死に願ったところでその要求など通さない。
言葉だけは聞くような振りをしながら、いつものように獲物を弄ぶ肉食獣のような目で笑って、真帆が悶える姿を眺めるだけに違いないのだ。
真帆は無力だった。天に輝く星のような結衣香とは比べるに及ばず、優紀子のような意志の固さも、亜美のような優しさも、乃梨香のような才能もない。後輩にこそよく好かれるものの、下級生の男子からはむしろ軽く扱われている節がある。
女子への汚辱に憤りを感じながらも、学園からの脅しには弱く、抵抗と従順のどっちつかずの態度を取り続けるしかなかった3年間。
この学園に来てからずっと、真帆は「いいようにされるだけの女の子」であり続けた。
でも。
「そ、それでも。私たちだけ助かるなんて。そんなこと、許されないわ」
辛うじて絞り出された声は微かに震えている。そう、いくらそれが正しい選択だと理解していても、納得はできない。
学園生活の中で真帆にとって一番大切だったものは、間違いなく友情だ。同じ望みを持ち、同じ苦しみを背負い、同じように学園の不条理を嘆く同志。
彼女たちと過ごす時間こそが、何にも代え難い宝。その絆を捨て去ることなど、絶対にできない。
廊下の曲がり角にあたる、三角棒同士の小さな間隙。放課後のそこには、未だ二人以外の人影はない。
その僅かな空間は、まるで箱庭の中の世界のようでもあった。
乃梨香はそっと柱の陰から首を伸ばして一度、職員室前にかけられた時計を覗き見た。ゴムチューブの言い訳で稼げる時間は限られているのだろう。
切れたそれを引っ張ってはパチリと鳴らし、言葉を探している様子の彼女が、本当はどんな目的で自分に会いに来たのか。真帆は分からなくなってきていた。
「……練習の時間が足りないんだ。ここでタイムを落とすわけにはいかない」
次に発せられた言葉は、彼女らしい明朗さの中にどこか憂いを含んでいて。
びくりと顔を上げれば深い色の瞳と視線がかち合う。
いつもの乃梨香だった。真っ直ぐで、凛とした、太陽のような。
「当選者は1週間の間、普通の生活が送れる。男子からの悪戯も、変な仕掛けも受けなくていい。こんなまとまった時間が取れるチャンスはそう無いんだ。スポーツの世界は待ってくれないから、鍛え続けてなければすぐに置いていかれちゃう。私にはこれ以上、学園のオモチャとして奴隷みたいな生活をしてる余裕なんてないの。それに」
一歩、乃梨香の体が近づく。
彼女の右手が、真帆の顔の横を通り過ぎて壁に触れた。
吐息がかかるほど近くに、互いの顔がある。髪からは熱気と共に柑橘系の香りが漂った。
しっとりと濡れたむき出しの下半身が脚に重なり、艶めかしいほどに体温と鼓動を伝えてくる。
「……全国に行ければ。マスコミだってたくさん来るんだよ」
耳元でなければ聞こえないほど、小さく低い声で囁かれた乃梨香の言葉。真帆はその一言に、今度こそ感電したような衝撃を受けた。
今、聞こえた言葉は。
「コーチはここのOGで、私の気持ちを分かってくれてる。顧問の京香先生も、私の走りのことを『このまま腐らせるなんてもったいない』ってぼやいてくれることが多くなってきてるんだ。もう少しで……」
そこから先は言葉にせず、すぐに離れた彼女の表情は西日が逆光の影にしていてよく見えない。
それなのに、その瞳に宿っているであろう陽よりも眩しい炎に真帆は気づいた。
「乃梨香ちゃん、あなたまさか」
「ごめんね。私は、もう決めたんだ。結衣香のやり方は尊敬するし偉いけど、この学園の中で頑張るだけじゃ何も変えられないよ。……真帆ちゃん、協力してくれない?」
その想像するのも恐ろしいような企みは、失敗すれば間違いなく彼女の身が破滅することを意味する。
明るく、前向きで、自分の意見ははっきりと言うけれど、人の話を聞く時は素直に耳を傾けられる子。いつも元気で一生懸命な女の子で、誰からも好かれている乃梨香。
その一方で男子に一切の邪魔をされない練習時間という、生徒会長ですら成しえない特別扱いを得ている少女。
自分は、この3年間本当に彼女のことを理解していたのか?
目の前にいる友人のことを初めて見るような心地で凝視しながら、しかし真帆は先ほどまでとは違う葛藤と戦い始めた……。
―――
以上です。
そして、再び紡がれた言葉もまた、冷たく鋭いものだった。
まるで氷の棘のように。
「私も、真帆ちゃんと同じだよ。この選挙体験で落選者がどうなるかなんて考えないで、男子が喜ぶような酷い公約を出した」
「……ど、どうして? どうしてそんなこと」
「仕方ないよね、イベントを台無しにしたらもっと酷いことになるし。それに、この選挙は出来レースだよ。私たちの学年から落ちるのは結衣香と優紀子、公約が出る前から男子たちは決めてる。だから亜美ちゃんも含めて、私たち以外の3人はああいう提出の仕方をしたんだ」
冷徹な言葉に愕然とする真帆を置き去りにし、乃梨香は一方的に話を続ける。
「真帆ちゃんも、本当は分かってるんでしょ? どうせ、生徒からのお願いなんて受け入れられない。共倒れになるより、せめて当選者は心と体をリフレッシュしながら、落選した子のサポートに回った方がマシだって」
「……それは」
ずきり、と氷の棘が真帆の胸に刺さる。
確かに、乃梨香の言う通りだろう。教師も、男子も、真帆がどんなに必死に願ったところでその要求など通さない。
言葉だけは聞くような振りをしながら、いつものように獲物を弄ぶ肉食獣のような目で笑って、真帆が悶える姿を眺めるだけに違いないのだ。
真帆は無力だった。天に輝く星のような結衣香とは比べるに及ばず、優紀子のような意志の固さも、亜美のような優しさも、乃梨香のような才能もない。後輩にこそよく好かれるものの、下級生の男子からはむしろ軽く扱われている節がある。
女子への汚辱に憤りを感じながらも、学園からの脅しには弱く、抵抗と従順のどっちつかずの態度を取り続けるしかなかった3年間。
この学園に来てからずっと、真帆は「いいようにされるだけの女の子」であり続けた。
でも。
「そ、それでも。私たちだけ助かるなんて。そんなこと、許されないわ」
辛うじて絞り出された声は微かに震えている。そう、いくらそれが正しい選択だと理解していても、納得はできない。
学園生活の中で真帆にとって一番大切だったものは、間違いなく友情だ。同じ望みを持ち、同じ苦しみを背負い、同じように学園の不条理を嘆く同志。
彼女たちと過ごす時間こそが、何にも代え難い宝。その絆を捨て去ることなど、絶対にできない。
廊下の曲がり角にあたる、三角棒同士の小さな間隙。放課後のそこには、未だ二人以外の人影はない。
その僅かな空間は、まるで箱庭の中の世界のようでもあった。
乃梨香はそっと柱の陰から首を伸ばして一度、職員室前にかけられた時計を覗き見た。ゴムチューブの言い訳で稼げる時間は限られているのだろう。
切れたそれを引っ張ってはパチリと鳴らし、言葉を探している様子の彼女が、本当はどんな目的で自分に会いに来たのか。真帆は分からなくなってきていた。
「……練習の時間が足りないんだ。ここでタイムを落とすわけにはいかない」
次に発せられた言葉は、彼女らしい明朗さの中にどこか憂いを含んでいて。
びくりと顔を上げれば深い色の瞳と視線がかち合う。
いつもの乃梨香だった。真っ直ぐで、凛とした、太陽のような。
「当選者は1週間の間、普通の生活が送れる。男子からの悪戯も、変な仕掛けも受けなくていい。こんなまとまった時間が取れるチャンスはそう無いんだ。スポーツの世界は待ってくれないから、鍛え続けてなければすぐに置いていかれちゃう。私にはこれ以上、学園のオモチャとして奴隷みたいな生活をしてる余裕なんてないの。それに」
一歩、乃梨香の体が近づく。
彼女の右手が、真帆の顔の横を通り過ぎて壁に触れた。
吐息がかかるほど近くに、互いの顔がある。髪からは熱気と共に柑橘系の香りが漂った。
しっとりと濡れたむき出しの下半身が脚に重なり、艶めかしいほどに体温と鼓動を伝えてくる。
「……全国に行ければ。マスコミだってたくさん来るんだよ」
耳元でなければ聞こえないほど、小さく低い声で囁かれた乃梨香の言葉。真帆はその一言に、今度こそ感電したような衝撃を受けた。
今、聞こえた言葉は。
「コーチはここのOGで、私の気持ちを分かってくれてる。顧問の京香先生も、私の走りのことを『このまま腐らせるなんてもったいない』ってぼやいてくれることが多くなってきてるんだ。もう少しで……」
そこから先は言葉にせず、すぐに離れた彼女の表情は西日が逆光の影にしていてよく見えない。
それなのに、その瞳に宿っているであろう陽よりも眩しい炎に真帆は気づいた。
「乃梨香ちゃん、あなたまさか」
「ごめんね。私は、もう決めたんだ。結衣香のやり方は尊敬するし偉いけど、この学園の中で頑張るだけじゃ何も変えられないよ。……真帆ちゃん、協力してくれない?」
その想像するのも恐ろしいような企みは、失敗すれば間違いなく彼女の身が破滅することを意味する。
明るく、前向きで、自分の意見ははっきりと言うけれど、人の話を聞く時は素直に耳を傾けられる子。いつも元気で一生懸命な女の子で、誰からも好かれている乃梨香。
その一方で男子に一切の邪魔をされない練習時間という、生徒会長ですら成しえない特別扱いを得ている少女。
自分は、この3年間本当に彼女のことを理解していたのか?
目の前にいる友人のことを初めて見るような心地で凝視しながら、しかし真帆は先ほどまでとは違う葛藤と戦い始めた……。
―――
以上です。
彼女たちの『選挙体験』(2/3) sora - 2023/08/08(Tue) 21:38 No.3200
そして今に至る。
「……取り下げさせてもらわなきゃ。た、たとえどんな罰を受けても……」
呟いて、真帆は決心を固め直した。
この先の三角棒をもう一つ渡った後にある職員室。そこには、このイベントを取り仕切る女性教師や選挙管理委員を務める男子生徒たちが詰めかけているはずだ。
どくんどくんと心臓が早鐘を打つ。一度提出した書類を、自分の身勝手で破棄したいなど。この学校で女子が口にしてよい言葉ではない。
どんな仕打ちを受けさせられるのだろう? 頭を下げて、否、床に顔を押しつけられ、土下座をさせられて。
あるいは、また制服を脱ぐように言われて。勝ち誇った男子たちに詰られ、踏みつけられさえするかもしれない。
想像するだけで、あまりの恐ろしさで足がすくむ。嫌、汚い、怖い。
それでも……このままにするなんて耐えられない。
結衣香たちだってそうなのだ。あんな風に抵抗してみせたのは、たとえば"いい格好をしたい"などという生易しい覚悟ではないことを真帆は身に染みて知っていた。
学園の意思への真っ向からの拒絶。当然、それが書面上はルール内のものであったとしても確実に重いペナルティを課されることとなる。
だが、それでも彼女たちは負担を下級生になど決して押し付けまいとしたのだ。あの真白い紙に込められた決意こそが、真帆があえて目を逸らしてしまった、女子として最も大切なものであるはずだった。
そして、真帆はついにその一歩を踏み出し――
「あれ、真帆ちゃん? 何してるのさ、そんなところで」
三角棒に手をかけようとしたところで、真後ろから聞こえた声に、びくっと肩が跳ね上がった。
慌てて振り返ると、そこにあったのは溌溂を絵にかいたような美しさ。
短めの黒髪を汗で輝かせ、陽に灼けた肌を惜しげもなく晒した……正確には晒すことを強いられた、快活そうな美少女が細腰に手を当てている姿だった。
「の、乃梨香ちゃん? どうしてここに?」
「あ、うーん。ちょっと忘れ物しちゃってね」
少女は歯を見せて笑いながら答えたが、真帆には彼女が一瞬見せた微妙な表情の意味を読み取ることはできなかった。
柴谷乃梨香。真帆と同じ3年生女子5人のうちの一人。
スポーツ万能、陸上競技に至っては全国級の成績も持っている。聖女学園に集められた少女たちの中でも一際明るいムードメーカーであり、男女問わず人気の高い少女だ。
健康的な肢体は、鍛えられしなやかな腕や脚とは裏腹に女性としてはまだ未完成の域にあり、体毛なども薄く、性器などぴったりと閉じられて小さく可愛らしい。
そのような秘められるべき性徴すら確認できてしまうのは、彼女が毎日の放課後練習中に下半身への衣服着用を許されていないためだ。
さらに胸もスポーツブラのような簡易的なものしか許されておらず、乳首の突起ですら透けて見えてしまっている。
そのいつもの格好で、乃梨香は何やら爽やかな緑色の長いゴム状のものをクルクルと回してみせた。
「これ。トレーニング用のゴムチューブなんだけどさ、途中で切れちゃって。ロッカーまで予備を取りに行くところなんだ。まったく、準備不足だって叱られちゃったよ」
「そ、そう」
「そういう真帆ちゃんこそ、こんな時間にどうしたの? 掃除終わったなら帰らないと、怒られるよ?」
「私は、選挙のことで……」
そこまで言いかけて、真帆はハッと息を飲む。
あの時はおぞましくてまともに目を向けられなかったが、掲示された3年生の公約の中では唯一自分と同じく落選女子への罰則項目を残していたのが、確か彼女……乃梨香だった。
もしや、乃梨香も提出した公約の取り下げを願い出るために、わざと言い訳を作って練習を抜けてきたのか?
そうだとすれば、自分は今まさに同じ目的を持った友人に話しかけられているということになる。
しかし、乃梨香の方はといえば、妙に楽しげにニコニコとしているだけだった。その笑顔に、なぜか背筋が凍るような冷たささえ感じる。
「あぁ、やっぱりそうなんだ。……でも、真帆ちゃん顔色悪いよ? 掃除の時間で男子に悪戯された上に、ここまで三角棒を跨いできたんでしょ」
ほら、少し休もう? そう告げられると同時。
いつの間に距離を詰めたのか、真帆はすぐそばに立っていた乃梨香に手を引かれ、その体に倒れ込むようにして抱き締められていた。
「きゃっ……?」
耳元に息が当たり、太陽を感じさせる汗の香りが鼻腔を刺激する。
華奢な体を捕まえたまま、乃梨香は小さな声で囁いた。
「取り下げなんてやめときなよ、無駄でしょ? せっかく普通の学園生活を送れるようになるかもしれないのに」
「えっ……!?」
今、自分の鼓膜を震わせた内容は本当にこの友人の口から出たものなのか。あまりに予想外な発言に、真帆は思わず驚きの声を上げる。
するりと密着していた体を離した乃梨香は、真帆の目を真っ直ぐに見て苦笑を浮かべた。
「……取り下げさせてもらわなきゃ。た、たとえどんな罰を受けても……」
呟いて、真帆は決心を固め直した。
この先の三角棒をもう一つ渡った後にある職員室。そこには、このイベントを取り仕切る女性教師や選挙管理委員を務める男子生徒たちが詰めかけているはずだ。
どくんどくんと心臓が早鐘を打つ。一度提出した書類を、自分の身勝手で破棄したいなど。この学校で女子が口にしてよい言葉ではない。
どんな仕打ちを受けさせられるのだろう? 頭を下げて、否、床に顔を押しつけられ、土下座をさせられて。
あるいは、また制服を脱ぐように言われて。勝ち誇った男子たちに詰られ、踏みつけられさえするかもしれない。
想像するだけで、あまりの恐ろしさで足がすくむ。嫌、汚い、怖い。
それでも……このままにするなんて耐えられない。
結衣香たちだってそうなのだ。あんな風に抵抗してみせたのは、たとえば"いい格好をしたい"などという生易しい覚悟ではないことを真帆は身に染みて知っていた。
学園の意思への真っ向からの拒絶。当然、それが書面上はルール内のものであったとしても確実に重いペナルティを課されることとなる。
だが、それでも彼女たちは負担を下級生になど決して押し付けまいとしたのだ。あの真白い紙に込められた決意こそが、真帆があえて目を逸らしてしまった、女子として最も大切なものであるはずだった。
そして、真帆はついにその一歩を踏み出し――
「あれ、真帆ちゃん? 何してるのさ、そんなところで」
三角棒に手をかけようとしたところで、真後ろから聞こえた声に、びくっと肩が跳ね上がった。
慌てて振り返ると、そこにあったのは溌溂を絵にかいたような美しさ。
短めの黒髪を汗で輝かせ、陽に灼けた肌を惜しげもなく晒した……正確には晒すことを強いられた、快活そうな美少女が細腰に手を当てている姿だった。
「の、乃梨香ちゃん? どうしてここに?」
「あ、うーん。ちょっと忘れ物しちゃってね」
少女は歯を見せて笑いながら答えたが、真帆には彼女が一瞬見せた微妙な表情の意味を読み取ることはできなかった。
柴谷乃梨香。真帆と同じ3年生女子5人のうちの一人。
スポーツ万能、陸上競技に至っては全国級の成績も持っている。聖女学園に集められた少女たちの中でも一際明るいムードメーカーであり、男女問わず人気の高い少女だ。
健康的な肢体は、鍛えられしなやかな腕や脚とは裏腹に女性としてはまだ未完成の域にあり、体毛なども薄く、性器などぴったりと閉じられて小さく可愛らしい。
そのような秘められるべき性徴すら確認できてしまうのは、彼女が毎日の放課後練習中に下半身への衣服着用を許されていないためだ。
さらに胸もスポーツブラのような簡易的なものしか許されておらず、乳首の突起ですら透けて見えてしまっている。
そのいつもの格好で、乃梨香は何やら爽やかな緑色の長いゴム状のものをクルクルと回してみせた。
「これ。トレーニング用のゴムチューブなんだけどさ、途中で切れちゃって。ロッカーまで予備を取りに行くところなんだ。まったく、準備不足だって叱られちゃったよ」
「そ、そう」
「そういう真帆ちゃんこそ、こんな時間にどうしたの? 掃除終わったなら帰らないと、怒られるよ?」
「私は、選挙のことで……」
そこまで言いかけて、真帆はハッと息を飲む。
あの時はおぞましくてまともに目を向けられなかったが、掲示された3年生の公約の中では唯一自分と同じく落選女子への罰則項目を残していたのが、確か彼女……乃梨香だった。
もしや、乃梨香も提出した公約の取り下げを願い出るために、わざと言い訳を作って練習を抜けてきたのか?
そうだとすれば、自分は今まさに同じ目的を持った友人に話しかけられているということになる。
しかし、乃梨香の方はといえば、妙に楽しげにニコニコとしているだけだった。その笑顔に、なぜか背筋が凍るような冷たささえ感じる。
「あぁ、やっぱりそうなんだ。……でも、真帆ちゃん顔色悪いよ? 掃除の時間で男子に悪戯された上に、ここまで三角棒を跨いできたんでしょ」
ほら、少し休もう? そう告げられると同時。
いつの間に距離を詰めたのか、真帆はすぐそばに立っていた乃梨香に手を引かれ、その体に倒れ込むようにして抱き締められていた。
「きゃっ……?」
耳元に息が当たり、太陽を感じさせる汗の香りが鼻腔を刺激する。
華奢な体を捕まえたまま、乃梨香は小さな声で囁いた。
「取り下げなんてやめときなよ、無駄でしょ? せっかく普通の学園生活を送れるようになるかもしれないのに」
「えっ……!?」
今、自分の鼓膜を震わせた内容は本当にこの友人の口から出たものなのか。あまりに予想外な発言に、真帆は思わず驚きの声を上げる。
するりと密着していた体を離した乃梨香は、真帆の目を真っ直ぐに見て苦笑を浮かべた。