乃梨香の放課後



――8

 特権の効力はなくなったが、放課後の自由な時間が存在することには変わりはない。
 そんな単純な考えは、乃梨香の身体を簡単に放課後のグラウンドへ連れ出した。
 相変わらず誰もいない放課後のグラウンド。
 まるで何も変わらない空気にほっと一息つく乃梨香。
 学園の指示じゃない服装は、入学以前に着用していたスポーツウェア。
 少し小さく感じられるのも気にはせず、普段通り薄くなった白線をラインカーで潰していく。
 秘部に付けられた貞操帯の疼きは運動には適さないとわかってはいるものの、習慣と乃梨香の持ち前の運動神経はそれをあっさりと克服する。
 挿入されても動かないバイブなどもう慣れた。
 言葉には出なかったが、そう豪語するような走りはそれから1時間も続いた。
 
 夏の夕日にホクホクと湯気の出る乃梨香の身体。
 スプリンターとして身体が出来上がった状態を見計らったように動き出したのは、グラウンド隅で待機していた男子生徒十数人。
 乃梨香が練習をしている風景を最初から見ていたのは5人程度だったが、その1人が所持しているカードが知れ渡ると、瞬く間に十人を越える人。
「やぁ乃梨香ちゃん。
 調子良さそうだね」
 男子生徒の視線には、数分前から気づいていた乃梨香。
 近づいて声をかけられる準備はできていた。
「どうもありがとう。
 それで何の用事かしら?」
 普段使わない感謝の言葉すら述べる余裕。
 それは何を提示されても断ればよいという自由を理解しているが故だ。
 適当にあしらって帰る気でいた乃梨香に、男子生徒の言葉が出る。
「ゲームをしないかい?
 こっちは指定カード持ってるんだけど」
 片付けを始めていた乃梨香の脚が止まる。
「カードを見せてから言ってくれないと。
 嘘は通用しないわよ」
 二百枚以上あるカードの中のたった5枚。
 反省室終了の鍵である指定カードを、こうも簡単に男子生徒が提示するとは甚だ疑問である。
 しかし、カードはあっさりと乃梨香の目に映る。
 銀色をしている特徴的なカード、それが偽物だとしても信用してしまうだろうほどキラキラと輝いている。
「嘘は付かないさ。
 僕は持ってるカードを早く使いたくて仕方ないんだよ。
 偶然指定カードを持ってる人と息があってね。
 乃梨香ちゃんが練習するのを待っていたんだ」
 ゲームを提示する人間と、褒美である指定カードを持っている生徒は別。
 しかしそれは、出し惜しみを控えるほどに魅力的なゲームカードを相手が持っているということだ。
「どんなゲームをするのか説明して。
 決めるのは私よ」
 いつか手に入るのであれば楽な方がよい。
 明らかに上位目線になっている乃梨香に、複数の生徒がクスクスと笑った。
「んふふ、大丈夫だよ。
 乃梨香ちゃんが得意な分野だから」
「そうそう。
 今日の走りなら余裕でクリアできちゃうよね」
 渡されたカード。
 小さなカードに記載された内容は、大きな罠で満ち溢れていた。

 〜GAME 13〜
※ このカードは付属の機器を同時に使用する。
 所持者は事前に学園から機器を受け取ること。
 反省者は100メートルを規定タイム内で走り着ること。
 規定タイムは生徒別に学園が判断をし指定をする。
 以下詳しい説明は機器を受け取る際に所持者から通達される。
 
 短距離を走るだけ。
 振動のないバイブに慣れを感じ始めた乃梨香にとって、それは本当にたやすいことなのではないか。
 いまだ熱の冷めていないエンジンのかかった身体に、乃梨香の口は素早く動いた。
「夏でも夜は寒いわ。
 日没までに終わらせましょう」
 バイブやローター程度の器具には決して屈しない。
 そんな、あまりに早く自由な決断はすぐに学園へと広まり、数分後のゲーム直前に生徒の数は倍以上になっていた。
 
 1回で素早くやろう。
 ほんの昨日、あっさり崩壊したその考えを再び蘇らせたのは、それ程走りに自信があったから。
 そして、この場所が自身のホームグラウンドだったから。
 ピョンピョンと跳ね、グリグリ関節を伸ばし準備運動。
 その間に男子生徒たちは罠である機器をセットしていく。
「先に説明しておくけど、使用するのはこのスターティングブロックだよ。
 まぁ乃梨香ちゃんの脚力だと屁でもないような代物だから」
 
 そのスターティングブロックは、足の平を乗せる場所やその角度は普段のモノと同じである。
 ただ1つブロックの後ろから伸びる1本の柱。
 ちょうどクラウチングスタートの構えをしたときにできる決定的なお尻の隙。
 そこを捉えるために備え付けられた数々の器具が、柱の中にある。
 外目からそこに何が入っているかはわからず、リモコンでそれを操作する男子生徒のみが笑みを浮かべている。
「さぁ準備はできたかい?
 できたらこのカードをスキャンさせて」
 乃梨香は、渡されたカードをゆっくりと股間の貞操帯へと読み込ませる。
 一瞬バイブの振動に脅えるが、ピピッと機械的な音の後には何も起こらなかった。
「できるまで何度も挑戦できるからね。
 乃梨香ちゃんならすぐに終わっちゃうかな?」
 気持ち悪いほどにおだて上げる生徒に、ようやく恐怖を覚え始めた乃梨香だったが、後戻りはできない。
 一瞬でこの窮地を脱すると考えるほどに、第1走目はおのずと力が入る。
(大丈夫。
 今日の私は調子が良いのよ)
 自身に暗示をかけながらスタートの構えに入る乃梨香。
 クリアに指定された秒数は、普段の走りをすれば余裕なラインである。
 ブロックに脚をかけゆっくりと深呼吸。
 その瞬間だった。
「…んくっ」
 思わず声が出たのは、秘部ではなくアナルへの刺激のためだった。
 カードをスキャンさせたときに生まれたのは、乃梨香が気づかないほどの小さな穴。
 しかしその穴の先には乃梨香の未熟な蕾があった。
 そしてその違和感は抜けない。
 恐らく何かを差し込まれたのか……、思考の戸惑いを横に、機器からは無情の音が流れる。
「それではスタートします。
 位置について……」
 一瞬の動転も、乃梨香の考えはすぐに固まった。
 何回でも挑戦できるんだ、はじめは様子見でいい。
「よーい……」
 グラウンドに響くピストル音に、思わず豪快にスタートを切りそうになった乃梨香だが、数秒の間を置いてスタートする。
 走り出してもアナルの異物感は消えない。
(何が入っているの……)
 流す走りに、思考も走りではなくアナルの異物感に移る。
 お尻に力を入れれば抜け落ちるだろうか、次の走りまでに何とかしないと……。
 あまりに気にするがために、少し肛門に力を入れてみる。
 それが最初の誤ちだった。
「……え」
 言葉と同時に第1走目のゴール。
 タイムは規定の倍もかかったが、乃梨香の意識はそこではない。
 アナルの異物感が消えたのだ。
「さぁ、すぐ次の走りに入るかい?
 それとも休憩する?」
 男子生徒は、あくまで機械的に事を進めるつもりだ。
 決定権は乃梨香にある。
「…えぇ、大丈夫よ」
 消えた異物感に不信感を持ちながらも、すぐにスタートの構えに入る乃梨香。
「それではスタートします。
 位置について……」
 スターターの声は、聞きなれた担任のモノだった。
 恐らく、楽しみながら録音したのだろう。
 今度は本気。
「よーい……」
 グッと脚に力を入れる瞬間、再び異物感がアナルを襲った。
(――また……。
 くそっ!)
 スタートを出遅れたが、まだ余裕はある。
 体力も考えてできるだけ早く終わらせたい乃梨香は、全力で走っていく。
(大丈夫。
 このペースなら……)
 何度も走っているのだ。
 タイムのペース配分なんて数えなくてもわかる。
 ゴール。
 乃梨香は満面の笑みで男子生徒を見つめる。
「さぁクリアよ。
 指定カードを貰うわよ」
 たった2回。
 あまりにあっさりと事を終えた乃梨香にも、男子生徒の顔は変わらない。
「まいったなぁ。
 まさか2回で終わっちゃうなんて」
「仕方ない。
 はい、指定カードだよ」
 指定カードを受け取った乃梨香。
 スタート前の異物感が再び消えていたことなど、勝利の余韻で全て忘れていた。

 
「強力な媚薬?」
 それは数時間前になる。
 新開発のアナルへの強力な媚薬と交換できるカードを引き当てた男子生徒は、現品を手に使い道を考えていた。
「カードの効力は、モノを手に入れるまでなんだよ。
 俺の手持ちカードじゃ使う手立てがないんだ」
「他のヤツにも聞いたのか?
 他のカードと組み合わせれば何とかなりそうだが…」
「それがこの媚薬効果は絶大なんだが、効くまでの時間が凄くかかるんだ」
 通常ならば効果が出るまでに数時間はかかる。
 カードと交換した際に言われた言葉に、生徒は愕然とした。
「反省期間中に使わないと回収されちゃうんだが、使えないのかなぁ……」
「『通常ならば』って?」
 その聞き手は、クラス外のにも精通が深い生徒。
 他の人間の所持しているカードを多く知っている。
 そして無類のアナル好き。
 薬の効果を知って、是が非にでも使いたい衝動にあった。
「運動して身体が大いに発汗しているときだとか、連続で投与した場合には効き目が早くなるって聞いたけど……」
「――分かった。
 何とかしてみるよ」
 その2時間後。
 たった3枚のカードで、事は解決することになる。
 1枚の指定カードを犠牲にしてだが、薬の効果を見たい興奮は、それを数倍上回っていた。

 
 3度目のスタートの構え。
 乃梨香の顔は自信に満ちていた。
「もう1枚?
 指定カード……」
 ここまで散々おだて上げて簡単にクリアさせてあげたのだ。
 図に乗った乃梨香を再びスタートブロックへ向かわせるのは、余りに簡単である。
 悔しがってカードを連投する男子。
 乃梨香にはそう思えて仕方がないからだ。
「ここまで上手く騙されるなんてね」
「まぁ指定カードを1枚あげたんだから、気が狂うまで泣いてもらわないとね」
 ニヤリとコントローラーを操作する生徒。
 強力なアナルへの媚薬は、乃梨香の中で効果をあらわし始めていた。
「それではスタートします。
 位置について……」
 効き目の最初は、極度のむず痒さ。
 失神するほどの痒みがアナルを数十分襲う。
 本来、何もしなくても乃梨香は泣き喚くだろうが、スタートするときに丸出しになるアナルに拍車をかけてやる。
「よーい……」
 ピストル音にも乃梨香の脚は動かない。
 いや、クラウチングの構えのまま、小刻みにガクガク震えている。
「効き始めたみたいだね。
 これでどうなるかな」
 無防備のアナルに、媚液たっぷりのバイブを差し込む。
「あくっ……へぇ……」
 脚に力が入らなくなったのか、ガクリと倒れこむ乃梨香。
 バイブは抜けたものの、今はそれどころじゃない。
「か、痒いィィ……。
 あふあっ……」
 あまりの痒みに、地面をのた打ち回る乃梨香。
 アナルに空いた穴に指を入れようとするも、空いた穴は瞬時に塞がり指が入らない。
「だめぇ……お尻かかないと。
 かゆいぃ……」
「仕方ないなぁ。
 小指のサイズの穴を開けてあげるから、それでガマンしなさい」
 まるで子供をあやすようになだめる生徒たち。
 スイッチでできた小指程度の穴に、乃梨香は右小指をねじ込んでいく。
「あはは。
 ホントに小指でほじってるよ」
「あんなに奥まで入れて、アナルオナニーみたいだ」
 乃梨香に生徒たちの言葉は届いていない。
 ただ全身を震え上がらせる痒みを、小指で掻きむしることしかできない。
「あぁ……かゆい……かゆい……」
 徐々に語彙も少なくなり、ただ小指を動かす動作だけが繰り返される。
 そしてそのまま30分、乃梨香の自慰行為は続いた。
 
 痒みがなくなり、ふらふらと立ち上がる乃梨香。
 散々動かした小指は、少し痛みを覚えている。
 頭はボーっと、目は虚ろ。
 恐らく乃梨香がゲームを続けることはないだろう。
 その考えすら手中に、事を進める男子生徒。
 次の手は薬の効き目待ちである。
 効き目の二つ目は、痒みの後の強烈な便意である。
 ゆらゆらと男子生徒へと足を運び、降参を述べようとする乃梨香のお腹がグルグルと鳴り始める。
「どうしたの乃梨香ちゃん?
 降参?
 それとも、うんち?」
「あぁ……」
 ここでようやく気づく。
 全て、男子生徒の策の中だったこと。
 会心の笑みで男子生徒に勝ち名乗った数十分前が、まるで馬鹿だったこと。
 そしてこの先は、もうレールの上でしか事が進まないことに。
 もう立つことさえできない。
 脚を曲げて便意に堪える。
「お、お願い……、見ないで……」
 必死に懇願する乃梨香に、男子生徒の視線は冷やかである。
「あれだけおだててあげたんだから、見ないでなんて無理だよ」
「指定カード1枚分の働きは、しっかりしてもらうからねー」
 そう笑いながらリモコンを操作する生徒。
 するとスタートブロックの柱から何かが出現した。
「そんな乃梨香ちゃんへのプレゼント。
 あれならずっと耐えられるよ」
 それは、スタートの構えをしたときだけに刺さる角度に配置されたアナルプラグである。
 大きめのプラグは、確かにそうそうに抜けそうはない。
「……くそっ」
 言葉は悔しそうだが、いま身体はそれを欲している。
 乃梨香は這うようにブロックへ戻ると、プレートに脚を乗せ構えをとる。
「そうそう。
 偉い子だね、それじゃどうぞ」
「……んんっ……ぎぃ……」
 大きなプラグを無理矢理ねじ込むのだ。
 嫌でも声が出てしまう。
 ヌルリと注入されたプラグを確認し、乃梨香はようやくアナルの力を緩める。
「……はぁ……はぁ」
 一時的には凌いでいる状態だが、状況が好転している訳ではない。
 当然、男子生徒が帰るとも思っていない乃梨香は言葉を発する。
「ど、どうしたら見ないでくれるの?
 指定カードを返してもいいわ!」
 練習を積み重ねてきたグラウンドの真ん中での排泄。
 それは、乃梨香にとってあまりに屈辱的である。
 手に入れた指定カードを返上してでも避けたい。
「別に指定カードはまだ1枚目だからいいんだけど。
 どうしようかなぁ、みんな?」
「乃梨香ちゃんの公然脱糞より重いモノなんて、今はないからなぁ」
「乃梨香ちゃん、普段アナル責められないしね。
 いい機会だよ」
 男子生徒たちは、既に乃梨香の根負けを待っている状況である。
 しかしここで1人の生徒が声を発する。
「……亜美ちゃんとレズプレイするってのはどう?」
 ぽつりとした発言だったが、男子生徒たちのツボに入ったのか、話は瞬く間に広がっていく。
「あはは、それいいや。
 教室の机も隣にしてあげるよ」
「急に好きって言われたら、亜美ちゃん嬉しくて泣いちゃうんじゃない?」
「まぁ元はと言えば、亜美ちゃんを庇ったがために反省室に入れられたんだからね」
 乃梨香の発言がないまま数分。
 リモコンを持った生徒が声を出す。
「こっちの考えがまとまったよ。
 亜美ちゃんと変態レズするっていうなら、僕たちはこの場から立ち去るよ」
「寮の部屋も毎日監視するし、机も、言えば変えてもらえるから」
 ニヤニヤと乃梨香の言葉を待つ生徒たち。
 乃梨香は下を向いたまま動いていない。
「さぁ、どうする?」
「……分かった……。
 そうする」
 乃梨香は震えていた。
 痒みでも便意でもない。
 ただ親友を売ってしまっただろうかと思う、自分への怒り。
「……ごめん……亜美」
「約束は守ってもらうからね。
 それじゃあ僕たちは帰るよ」
 言葉を残し、ゾロゾロと帰っていく男子生徒たち。
 数分もたつと、グラウンドは乃梨香1人になる。
「……帰ろう」
 一言、誰に発するもなく呟いた乃梨香。
 プラグを手で抜いてすぐにトイレに行かないと、そう考えているときに校内に声が流れた。
「ただ今より柴谷乃梨香の公開脱糞が始まります」
「……え、……なんで」
 乃梨香の表情が冷めていく。
 そして、背後の柱から数台のカメラの付いたアームが伸び、乃梨香を取り囲んでいく。
「この映像は、聖女学園の全モニターを通してお送りします」
 乃梨香に理解は広がらない。
 つい先ほど決着が付いたはずだ。
 なぜ見られないといけないのか。
 そんな乃梨香に悲劇は続く。
 埋め込まれたプラグの穴から、浣腸液が大量に噴射されたのだ。
「ちょ、ちょっと……なんで……、だめ……漏れちゃう」
 たちまち、薄れかけた便意が戻ってくる。
 このままでは、トイレまでなどもってはくれない。
「ただ今より3分以内の排便が見られない場合、機器により強制脱糞を行います」
 単調なアナウンス音。
 乃梨香にはそれが悲劇でならない。
「さ、さんぷん……。
 強制って……」
 必死に、素手でプラグを抜こうとする乃梨香。
 しかし無理矢理ねじ込まれた巨大プラグは、そう簡単には抜けてくれない。
 当然、肛門の力を抜いては、それと同時に排泄してしまうため、ある程度の力は入れないといけない。
「おねがい……抜けて」
「――あと1分」
 刻々と刻まれる時間。
 ここで必死に動く乃梨香に、違う放送が流れた。
「乃梨香ちゃん、亜美ちゃんとのレズプレイ楽しみにしてるよ。
 確かに僕たちはグラウンドからいなくなったから」
 背後の笑い声を残し、ブツリと切れる放送。
 この言葉に、乃梨香の心は完全に折れてしまった。
「制限時間がたちましたので、強制脱糞を試行します」
 そしてゲームオーバーを告げるアナウンスが校内に流れた。
「惜しかったね、乃梨香ちゃん。
 残念だけど、最後は無理矢理走ってもらうよ」
 瞬間、足をかけているブロックが、まるでカタパルトのように前へと押し出された。
 完全に気の抜け切っている乃梨香のアナルは、力を最大まで緩めていた。
「……あっ、だ、ダメぇぇぇぇ!!」
 強制的に押し出された身体。
 巨大なプラグは、ズポリと音を残し抜け落ちた。
 そして脱糞。
「……だめ…とまらない……」
 脱糞しながらのクラウチングスタート。
 排泄の快楽もあって、最後は白線を右に大きく越えた所で膝が折れ倒れた。
「……ぁ……あぁ……」
 放心でプルプルと震えている乃梨香。
 誰もいないグラウンドで、乃梨香は涙が止まらなかった。


文章:橘ちかげさん
加筆・修正:ロック


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